- 中国からChatGPTを使えない理由は2つ。中国側の通信規制と、OpenAI側が中国を対応地域にしていないことの両方が重なっている
- 中国に到着してからでは、大手VPNの公式サイトを開くこと自体ができません(実測でブロック率100%)。契約もアプリの入手もできなくなります
- したがって渡航前に日本で契約・インストール・ログインまで済ませておくのが唯一の現実的な手順
- 準備するなら、日本国内で契約できるExpressVPNなど大手が無難
- 中国でのVPN利用については当局の見解があります。渡航前に勤務先のコンプライアンス方針と現地の法令を必ず確認してください
中国出張・赴任が決まっている方向けに、日本を発つ前にやっておくべき準備を解説します。順番を間違えると現地で詰みます。
- 日本にいるうちにVPNを契約する(ExpressVPNなど)
- 使う端末すべてにVPNアプリをインストールし、ログインまで済ませる
- ChatGPTのアカウントと支払い方法を日本のもので整えておく
- 日本国内で接続テストをして、動作を確認しておく
- ExpressVPN - 業界最大手の高速サービス【速度・品質を求める方におすすめ】
- Private Internet Access - 老舗ながらも格安サービス【価格重視の方におすすめ】
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中国に着いてからでは、VPNの公式サイトが開けない
これが本記事で最もお伝えしたい点です。「現地で困ったら契約すればいい」は通用しません。
中国国内からのアクセス可否を継続測定している GreatFire の実測データ(2026年7月時点)では、大手VPNの公式サイトは次の状況です。
| 公式サイト | 中国からのブロック率 |
|---|---|
| nordvpn.com | 100% |
| expressvpn.com | 100% |
| surfshark.com | 100% |
中国に入国したあとでは、申し込みページを開くことも、アプリをダウンロードすることもできません。加えてAppleは2017年に中国のApp StoreからVPNアプリを削除しており(当時のApple公式コメントで、中国の規制に適合しないアプリを削除した旨が説明されています)、アプリストア経由の入手も期待できません。
準備は日本にいるうちにしかできない、というのが結論です。
中国でChatGPTが使えない理由は2つある
「中国はChatGPTを禁止している」という説明をよく見かけますが、正確ではありません。原因が2つあり、それぞれ別の話です。

理由1:中国側の通信規制でドメインが遮断されている
GreatFireの実測では、現在の主要ドメイン chatgpt.com は中国から100%ブロックされています。一方で openai.com のブロック率は25%と挙動が異なります。遮断はドメイン単位で、状況も一定ではありません。
理由2:OpenAIが中国を対応地域に含めていない
OpenAI公式が公開している「ChatGPT supported countries(対応国・地域リスト)」に、中国本土・香港・マカオはいずれも掲載されていません(2026年7月20日確認)。台湾は掲載されています。
「香港なら使える」と書いている記事を見かけますが、公式リスト上、香港も対応地域ではありません。ここは誤解の多い部分です。
OpenAI公式ヘルプには、未対応の国・地域からChatGPTやAPIにアクセスすること、またはアクセスを提供することは、アカウントのブロックまたは停止につながる可能性があると記載されています。
また支払い方法が対応国以外のものである場合も、サービスの利用がブロックされると明記されています。中国で発行したカードでの課金は避け、日本のカードで支払い設定を済ませてから渡航してください。
渡航前にVPNを用意しておけば、現地でも日本にいるときと同じように利用できます。

渡航前チェックリスト
日本を出る前に、次の項目を片づけておいてください。現地に着いてからでは取り返しがつかないものばかりです。
- VPNの契約を済ませる(現地では申し込みページが開けません)
- 使う端末すべてにアプリを入れ、ログインまで完了させる(PC・スマホ・タブレット。あとから端末を追加できない前提で考える)
- アクティベーションコードや認証情報を控えておく(現地で再取得できない場合に備える)
- ChatGPTの支払い方法を日本のカードにしておく
- 日本国内で接続テストをする(VPN経由で問題なく使えるか)
- 勤務先の情報セキュリティ方針を確認する(会社の国際専用線を使うべきケースがあります)
意外と盲点になるのが端末の数です。現地でPCを追加した、スマホを買い替えた、という場面でアプリを入手できず困るケースがあります。同時接続台数に余裕のあるVPNを選んでおくと安全です。
中国渡航向けに選ぶなら?おすすめVPN3社を比較
| ExpressVPN | NordVPN | Private Internet Access | |
|---|---|---|---|
| 同時接続 | 10〜14台 (プランによる) | 10台 | 無制限 |
| 対応国 | 113ヶ国 214ロケーション | 149ヶ国 224ロケーション | 50ヶ国 |
| 返金保証 | 30日 | 30日 | 30日 |
| 向いている人 | 速度と品質を優先したい | バランス重視 | 端末が多い・家族帯同 |
赴任で家族を帯同する場合や、業務用と私用で端末が複数ある場合は、同時接続が無制限のPrivate Internet Accessが扱いやすくなります。渡航後に台数を増やせないことを踏まえると、ここは余裕を見ておくべき項目です。
中国でのVPN利用について知っておくべきこと
ここは曖昧にせず、確認できた事実をそのままお伝えします。
- 2025年11月、中国の国家安全部が公式アカウントで、いわゆる「翻墙」ソフトの使用自体が関連法規に違反するとの見解を公表しています(個人情報の漏えいリスクにも言及)
- 一方、2017年の通知に関して工業情報化部は、規制対象は無資格の事業者であり、外貿企業や多国籍企業の正常な業務運営には影響しないと説明しています
- 企業が当局の許可を得た国際専用線を業務で使うケースと、個人が無許可のサービスを使うケースは、法令上の位置づけが異なります
本記事は法的助言ではありません。規制の運用は変わり得るため、渡航前に必ず勤務先の情報セキュリティ・コンプライアンス方針を確認し、業務利用であれば会社が用意している正規の接続手段(国際専用線など)の有無を情報システム部門に確認してください。個別の判断が必要な場合は専門家にご相談ください。
よくある質問
香港やマカオなら使えますか?
OpenAI公式の対応国・地域リストには、香港・マカオも掲載されていません(2026年7月20日確認)。台湾は掲載されています。
無料VPNではだめですか?
おすすめしません。通信量の上限が小さく業務利用に耐えないうえ、運営元や通信の扱いが不透明なものがあります。海外から自社のアカウントにログインする用途では、素性の分かるサービスを選ぶべきです。
中国で発行したカードで支払えますか?
OpenAI公式は、対応国以外の支払い方法を使うとサービスの利用がブロックされると明記しています。日本のカードで設定を済ませてから渡航してください。
短期出張でも準備は必要ですか?
短期であっても、現地では契約もアプリの入手もできません。数日の出張でも、日本を出る前に準備しておく必要があります。返金保証の期間内であれば、使ってみて合わなければ返金を申請するという選択肢もあります(条件は各社で異なります)。
まとめ:準備は日本にいるうちにしかできない
中国でChatGPTが使えない原因は、中国側の通信規制とOpenAI側の対応地域の問題が重なったものです。そして現地に着いてからでは、VPNの契約もアプリの入手もできません。
出張・赴任が決まっているなら、日本を発つ前に契約・インストール・接続テストまで済ませてください。あわせて、勤務先の方針と現地の法令の確認も忘れずに。
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